若年層・スキル人材の年収レンジ上昇が加速
若年層・スキル人材の年収レンジ上昇が加速
近年の日本は若年層および特定スキル(特にIT・デジタル分野)を持つ人材の年収レンジが急上昇傾向しています。
AIやDXの浸透により、それら分野の深刻な人手不足と企業間の激しい人材獲得競争、そして若年層の価値観変化が主原因と言えます。
具体的には転職による年収アップの実現が現実のものとなり、転職市場が今までとは違う活況を見せています。
特にIT・デジタル分野で業務する20代の転職者が転職時に年収アップを実現するケースが増えています。
2024年度上期に転職した20代の若年者の年収が前職比で105%アップしたというデータも出ています。
新卒初任給についても大企業を中心に大幅な引き上げが実施されています。
これにより中堅、中小企業との新卒初任給差が増大し、中堅・中小企業の採用は大苦戦となっています。
大手企業は働き手の全体人口が減少することを踏まえ、若手社員の採用強化を柱に、将来的な貢献に期待し、
今までにない手厚い賃上げを行っています。
また、コンサル業界などを中心に「30歳で年収1000万円越え」を提示する企業も増加しており、
もはや役職と年収のバランスは崩れていると言えます。
加えて、中途採用要項の更なるアピールとして、魅力あるキャリアパスを示し、早期高年収を目指せることを企業側の価値として示し
ています。
IT・デジタル人材の需要急増の中でもDX経験者、ITエンジニア、データサイエンティストといった特定のスキルを持つ人材の需要は
供給を大幅に上回っており、年収600万~900万円台は一般的で、プロジェクトマネージャーやコンサルタントクラスになると
1000万円~1500万円も多く見られます。
このような市場の動きを見た学生はこれらのスキル取得を学生の期間に目指す方が多く、賃金等の待遇向上を職場選択の上位に置く
傾向が強まっています。
これらの新卒、キャリア転職者の動向は、従来の年功序列型の賃金体系ではなく、スキルや市場価値に応じた報酬体系への移行が進
んでいることを示しています。
片方で、若年層や特定のスキルを持つ人材に年収アップの機会が広がっていると言え、これら職種以外への優秀な人材流動が減少する
ことが予想され、人材の片寄が懸念されます。
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