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2023年9月に作成された記事

2023/09/26

中小の採用意欲も回復! 2024年大卒求人倍率1.71倍へ!!

株式会社リクルートの人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所の調査によると、
来春2024年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.71倍と、2023年卒の1.58倍より0.13ポ
イント上昇したとのこと。
全体の求人倍率は、コロナ禍直前の2019年卒、2020年卒でそれぞれ1.88倍、1.83倍となっていた時期の
水準に近づき、コロナ禍前の水準(2015年卒以降の1.6倍以上)に戻ったとのこと。
前年(2023年卒)は採用拡大に慎重であった従業員300人未満の中小企業でも今年は採用意欲が回復している。
2024年3月卒の求人倍率を従業員規模別に見ると、300人未満企業で0.88ポイント、300~999人企業で
0.02ポイント、1000~4999人企業で0.03ポイント、5000人以上企業で0.04ポイント前年より上昇していること
からも分かる。

私が特に注目するのは300人以下の企業の採用欲が非常に高いということです。
私の長い経験から、このような時期に起こっていることは中小から中堅企業、中堅企業から大手企業、大手企
業から更に待遇やライフバランスがよいグローバル大手企業、大手企業からサラリーが良いと言われる外資系
コンサルティングファームなどへの転職が増加することです。
つまり中小企業の採用欲が高まっている背景には、自社社員が退職し他社に転職しているということも原因し
ていると推測されます。
そして、日本の企業別労働者数で言うと中小企業から転職した人材をカバーする為の採用は困難を極め、
それは企業の成長を阻害するほどの影響を及ぼしかねないということです。
中小企業はもとより大手HRは、採用目標達成のためにAI導入などをしつつ、片方で優秀な自社社員の管理
強化をする必要があり、HR部門人材の強化も企業は大きなテーマとなっています。
新卒や中途採用にAIを導入した戦略を立てる企業は多いですが、自社社員を転職させないためにAIの効力
を発揮することは今は難しく、しばらくは同僚や上司のコミュニケーション力に頼るところが大きいのが
現実と言えそうです。


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