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2015年12月に作成された記事

2015/12/10

2015年の師走動向を考える

2016年を迎えるに当たり師走の景気動向書いてみた。

マイナンバー制度開始による好影響で業務が増えるソフトウェア受託開発会社を筆頭にそれに関連するハードを扱う企業も良好な業績を出すと思われる。 それらを支える人材供給業界は法改正され方向性が見えてきたため、見通しはやや明るいものの、派遣登録者の確保そのものに苦戦をしている。人材採用を派遣や紹介派遣に委ねる企業の多くはよい人材を採用したいという目的があり、頭数を揃えればよいということはない。

特にマイナンバー周辺に関与する企業は消費者からのクレームにつながる業務が多く、採用基準の妥協はできないのが本音。されど受託をするために人材数を揃えるという結果となり消費者としてはマイナンバー絡みのセキュリティーに不安が噴出する恐れが出てくるのではないかと予想する。

 海外ではパリでのテロが影響し日本からの海外渡航者が減少している。これらの背景を受け安全と追われている日本への海外旅行者の数は増加すると思う。また海外旅行を計画していた日本人が国内のハイグレード旅行に切り替えるという傾向も増加すると考える。

片方で外国人のマナーをどう整えていくのかという問題を国が乗り出し調整をかけないと旅館業の多くが外国人お断りの動きをして、意図しない人種問題へと発展する恐れもある。

国は海外からの旅行者を増やす努力と並行してこれらの受け入れ態勢への積極的な関与を御願いしたいものだ。三重県のサミットの安全も含め、リスクヘッジに弱い日本政府が果たしてどこまで日本の安全を確保し旅行客を確保できるかは大いに疑問である。

メーカーは自社の販売成績は様々で、言えることは円安や燃料費減少で大規模輸出産業は採算が改善しているということ。自社工場の老朽設備での修理・リプレースの動きが出始めていることから国内の設備機械販売メーカーは好転するのではないだろうか。

建築業界は私見もあるが東北震災の復興業務をやや軽視した形で、東京や京都を中心とした大型案件 (ショッピングモール、病院、国道など)に注力している。京都は東京オリンピックを睨んでホテルラッシュと言える。京都独自の風致に対する建築法が存在するが、大きなうねりの中で高層の建築物が建たないことを願う。

年末の消費者動向は昨年の消費税率アッ プによる売上減の反動で一見良くなっているが、実質は鈍い購入欲の中、年末商戦に入ったといえる。大阪はダブル選挙の景気で最悪の商戦となっており百貨店のお歳暮売り上げは諦め感が強い。上向きになる要素が見当たらないのが現状と言えよう。各社は今の状況を打破する為に大規模な改装やリ ニューアルなど大きな変化を試みるが、果たしてこの状況を打破できるかは見えないない。来年は徐々に消費税増税の駆け込み需要が喚起されるので、期間限定で上昇すると思われるが一時的なもので継続したものにはならないのではないかと思う。

車についてはエコカーが前面に出ているが、片方で年式が旧い車に対しての増税をしており、何が地球に対して優しいのかの定義を日本は明確にすべきではないだろうか。イギリスなどを筆頭に古いものを継承することもエコと捉える国と何が違うのかを問いたい。

様々な企業が様々な戦略を立て成長や事業継続を考えるが、最後にはその企業にどんな「人材」がいるのかでその成果は決まる。

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