2014年4月1日時点での大学生就職内定率は18.5%
景気のバロメーター大学就職内定率動向
株式会社リクルートキャリアから「2014年度 内定率状況について」の速報が出た。
世間では景気が上昇していると言われるが、中小企業、中堅企業の採用欲が現れる大学生の就職内定率動向に注目している。4月1日時点での大学生内定率は18.5%で昨年同月の14.4%に比べ4.1%上昇している。最終的には来年3月の最終内定率が注目されるものの、採用を手控えてきた中小、中堅企業にとって大手企業に先を越されないという潜在的思いはスタート時点4月、5月の内定率で現れる。特に文系については大手が内定を出さないであろう現時点で内定を出す企業規模は想像できる。
大学生の就職活動実施率は95.1%と昨年比較ほぼ同じと言え大きな変化はない。ただし、内定取得者の就職活動実施率は84.6%と昨年を1.6%上回ります。よりよい企業へ就職したい、一つでも内定者数を増やしたいという現れと言える。
不景気な時代に就職を余儀なくされた数年前入社組は?
企業の採用計画はある周期をもって類似した動きをとります。バブル崩壊を背景にした企業の採用縮小は、企業の一定年齢者層の不足をもたらしました。そして数年後、その不足を埋めるべく優秀な若年層中途採用が活発に行われました。そして、これからリーマンショックで採用を手控えた企業が、若年層人材補充を実施すると予想されあす。
片方で、就職難の時に就職をした学生たちの今の心理はどうだろうか。景気の良い時には自分たちの大学からも多くの大手企業就職者がいたのに、自分の時はその希望がかなわなかったという思いがあるのではないだろうか。しかし、これらの若年社会人にも大きな転職の機会が訪れるかもしれません。企業と不満足な就職を余儀なくされた若年社会人のニーズがマッチする可能性が非常に高いからだ。
優秀な若手人材が中小・中堅企業から大手に流出するかもしれない。
これらの動きを受け、人材の流出があるかもしれない中小・中堅企業は様々な手段でその流出をとめなければならない。給与、昇進昇格、仕事内容、モチベーションUPなどその手法は企業の環境により変わる。一番大切なことは、その対象者に仕事をするモチベーション(動機づけ)を会社や上司が与えているかどうかではないだろうか。その意味で経営者と中間管理職の人間力が試される時だと感じる。
| 固定リンク