東日本大震災から 1 年 7 ヵ月余り。東日本大震災関連倒産、1000 件到達!
東日本大震災から 1 年 7 ヵ月余りが経過した。死者・行方不明者が合わせて 1 万 8649 人に上る(警察庁公表、10 月 24 日時点)歴史的災害の悪影響は今も留まるところを知らない。10 月 16 日に国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)が発表した「世界災害報告 2012」の推定によると、東日本大震災の損害額は 2100 億米ドル(1 米ドル=80 円換算で約 16 兆 8000 億円)とのこと。
しかし、これら金銭面的被害は大きな流れの中で回復を見られるかもしれない。一番大きな喪失は、大切なひとの命である。そして、残された方々のよりどころろの一つになるかもしれない「はたらく」というやりがいもどうやら厳しい状況と言える。
帝国データバンク調べで、東日本大震災により直接的な被害(物理的損傷等)、または間接的な被害を受けたことが取材で判明した企業倒産を「東日本大震災関連倒産」と定義し、震災直後からの集計を見ると・・・
1. 2012 年 10 月 26 日(発生から 595 日目)、「東日本大震災関連倒産」が 1000 件に到達
2. 地域別に見ると、関東が 477 件で最も多く、「影響度大」の割合は東北が 48.1%でトップ
3. 倒産企業の従業員数合計は 1 万 6010 人、非正規雇用の従業員を合わせると推定 2 万 4000 人
4. 業種別に見ると、「旅館・ホテル」が地域を問わず発生し、61 件となった
5. 「直接的被害」による倒産は 85 件、「間接的被害」は 915 件
6. 「原発関連倒産」が 90 件発生し、うち 18 件が計画停電の影響を受けた
人材を扱う仕事を30年以上してきた私にとって残念なことは、 「倒産企業の従業員数合計は 1 万 6010 人、非正規雇用の従業員を合わせると推定 2 万 4000 人 」が一時的にでも失業したであろうことだ。震災により様々な喪失を抱えた方々にとって、震災数ヵ月後に失業することは、こころの傷が治らない上に二重苦、三重苦となる。人は喪失から立ち直る際に長い時間を有するが、1年を経過しての体験は更に厳しいと察する。
良好な舵取りができない政府には失望するが、人材を扱う企業個々が、自分達ができる範囲で少しでも良好な仕事を現地の方々へ紹介していくことが大切だと考える。たとえ、仕事をする地域が違ったとしても大きなうねりの中で、震災地域に寄り添うことになると考えて仕事を日々することが大切であると考えている。
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