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2011年2月に作成された記事

2011/02/20

70年代、イーグルスを聞いていた家庭は暖かかった。

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© A Wall to Wall production for the BBC and The Open University

人がしないと何も起こらなかったあのころ・・・

面白い番組があった。NHK教育(ETV)18:55~19:35
バック・トゥー・ザ・70's ライフ ~ハイテク創成期を体験~
あ!それ俺も見たぞ!という方は私と同年代だと思います。あ!あのテレビに出てた電化製品レトロでよかったなという方はやや若い年齢の方でしょう。私はまさしくこの番組のマーケットインの世代です。この番組はイギリスBBCが2009年に製作した番組だそうで、イギリスでは「ELECTRIC DREAMS」という題目。イギリスのアッパーミドルクラス家庭を1970年内装に変えて生活するっていう企画モノ。壁紙や食器、カーテンなどの内装はもちろんですが、家電や車まで全てを70年代に変えて、1年の経過を観察する。家電や家庭内の設備がグレードアップされるのですが、10日で“ハイテク創成期”の1970年代を体験していくという内容。映画でバック・ツー・ザ・フューチャーなんかも似たようなシチュエーションがあるけれど、これはその変化の中にいる人にも焦点を当てる。

思い起こせば、洗濯機は1槽式で水を絞るのはローラーの間に洋服を突っ込む。そして、人力でローラーを回し水を絞った。その後、驚きの2槽式に移行する。テレビも真空管がまだまだ存在し、電源ONから1分くらい映像が出るのに時間がかかる。子供たちは食事の時間に画面に映る漫画に夢中になりすぎて箸を止めるものだから、お母さんが、リモコンでなく自らの手でスイッチを切る。子供はTVまですぐには手が届かないし、その行為自体が親の厳しい目線の中ではできないのである。今はリモコンでプチっとすぐに復帰する。mmm・・・これだけで物事の流れが変わるのが分かる。あと、昔で言う居間にTVやすべての娯楽が集中していたものだから、家族は皆居間いて一緒のTVを見て笑い、悲しんだ。そして、翌朝の話題は昨夜のドラマで共通のものだった。今は子供たちの部屋があることが普通になりつつあり、食事の時間も違うし、食事が終われば自分の部屋にあるTVで自分の番組を見る。そこには話題の共有もないし、会話もない。片方で親のマイルームはリビングというなんともおかしな具合になってきている。携帯がない昔は彼女と話したいと思えばダイヤル電話で彼女にかけるか自転車にのり彼女の家のまで行ったのではないだろうか。その時間の使う度数に応じて自分の気持ちや、友達、彼氏の思いが伝わった。

さて、ここで70年代には何があり、今は何がなくなってしまったのか?言う必要もない大きなものが欠如してしまった今、果たして何を親はしていかなければならないのか?親が子供に食事のときや居間で雑談をしながら伝えてきたこと。2011年になろうともそれは変わらないと思う。家電の発達で多くの時間を作り出した人間は、その作り出した時間の使い方を、どうやら間違えたなと私は思っている。

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